instagramでも靴製作の様子などご紹介しています。
  アカウントを持っていなくてもご覧いただけますので、よろしければこちらも是非、のぞいてみてください。
  →→instagram

2017年07月13日

色々考えてます

sole.jpg

先日、問屋さんから、いつも使っているゴムソールが廃番になったとの連絡をいただきました。それだけでなく、そのメーカーさんも今年一杯で廃業してしまうとのこと。表面の細かいテクスチャが気に入って使っていただけに、とても残念です。

今オーダーをいただいている靴の分はもちろんありますし、その時に多めに仕入れたので、すぐにどうこうということはありませんが、同時に自分の靴作りを見直す時期に来ていることも感じています。

ゴムのソールを使っているのは、その屈曲性とグリップに優れた性質が現代の生活に適していると考えているからです。ただ、製作の観点からみると強力な溶剤系の接着剤を使わなければならず、作業環境はとても良いとは言えません。それは合成の先芯にも言えることですが、私の職人としての(そしてその後の)寿命を考えると、いつかは溶剤系の接着剤を使わない靴作りにシフトしていかなければならないとも考えているのです。

革の先芯であれば溶剤は使わなくて良いですし、レザーソールは縫いつけた部分を伏せるときに使うくらいなので、溶剤の使用頻度はかなり低くできます。しかし、革の先芯は厚みが必要なので木型やパターンのバランスを見直す必要がありますし、レザーソールに至っては今までと履き心地が変わってきてしまいます。どのような靴がお客さまにとって、そして私にとっても良い靴なのか。サンプルをいくつか作ってみて、最適解を探していきたいと思っています。

どの製造業でも一緒かもしれませんが、靴業界でも革や道具がなくなったり、質が悪くなったりということが急速に進みつつあります。それは今の流れが急だから特に感じるだけで、誂え靴という文化が過ぎ去ったときから緩やかに進んでいることなのかもしれません。今までの職人さんがそうしてきたように、私もその時の時勢や置かれた状況でベストを尽くしていきたいと思っています。

さて、明日も靴、作ります。

posted by cacica at 22:57| 雑記