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2014年09月12日

靴のできるまで 5(中底の加工 前編)

「靴のできるまで」も5回を数え、今回から革という素材が登場します。
革にも色々な種類がありますので、その都度、性質なども紹介していければと思っております。

前回の型紙の作成までで、まだ木型底面のゲージを採っていなかったので、そこから始めます。

底面のゲージは、木型が工房に来た当初に一度作成していて、それを元に木型の中心線を引いているのですが、補正を加えると底面の形も変わってくることがありますので、補正後に改めて作成します。

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デザインテープという幅広の紙テープを貼り付けて、鉛筆で輪郭をなぞっていきます。

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紙に貼り付けて、土ふまずのラインを整えてから切り出し、縦半分に折るようにして、前後それぞれの中心を求めます。木型の中心線を引くときはこれを目安にするわけです。
底面の場合はゲージがそのまま型紙になります。

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底面の型紙ができたら、それを使って中底(靴の中で足が乗るパーツ)用の革を荒断ちします。周りにゆとりを持たせて切り出すということですね。ふまず部分は荒断ちではなく、型紙のラインのとおりに切っておきますが、その説明は後程。

中底用の革はだいたい6ミリ前後のタンニンなめしの革を使用します。
厚い革を使う理由は主に2つあって、ひとつには、中底はこの後に加工をしていくため、その分の厚みが必要ということ。そしてもうひとつは靴を長年履き続けると、それが沈み込んで足の形を覚えて足馴染みが良くなり、履きやすい靴になっていくということです。あまり厚すぎても、返りが悪く(足を屈曲させにくく)なってしまうので、6ミリくらいが適当かと思います。


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さて、中底の荒断ちができたら、銀面(革のツルツルした表面)と床面(革の裏の毛羽だった面)をグラインダ(修理屋さんにあるような削る機械)で荒します。

銀面はそのままにしておくと足が靴の中で滑りますし、劣化して割れの原因にもなりますので、荒しておくのです。こうすることによって、汗も吸収しやすくなります。床面は毛羽立ちが均一でないと加工がしにくくなるので、キレイにしておくということです。両面荒したら、水でよく濡らして柔らかくしてから木型に打ちつけます。

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木型に打ちつけたところ。通常、19ミリの釘を片足4本使います。
その際にふまずのラインをしっかりと合わせておくことが大切です。
打ちつけたら釘を倒して固定します。
工房の木型はボール(足の屈曲部)の少し後ろをわずかに窪ませてあるので、そこの部分の形を出すために、念入りに叩いておきます。

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その後、癖づけをするため、自転車のチューブでグルグル巻きにして、一晩寝かせます。

中底の加工は長くなってしまったので、前編・後編にわけます。
次回は中底の加工後編です。

posted by cacica at 19:57| 靴のできるまで 2014-16