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2014年10月27日

靴のできるまで 8(革の用意〜型入れ〜裁断)

靴作りの工程を追うシリーズ「靴のできるまで」も8回目。前回、お客さまに仮合わせをしていただいて木型の修正をしたので、今回から本番の靴の製作に入ります。中底は以前に作ったものをそのまま使用するので、工程はアッパー(足を上から包み込む部分)の型入れからです。

靴のアッパーは表革と裏革に分かれます。表革はその呼び名のとおり、表に出ている革。黒い靴でいえば黒い部分、白い靴だったら白い部分です。裏革は足に触れる内側の革。靴の中を覗き込むとよく見えますね。ナチュラルなベージュっぽい色味の革が使われることが多いでしょうか。
アッパーは表革と裏革の間に色々な補強が入っていますが、その話はもう少し先で。

tochigileather.jpg
今回の靴で使用する表革は栃木レザーのスムースの黒(画像では右から2番目)。
北米産の原皮をタンニン(植物の渋)でなめした自然な風合いの革で、履き始めは少し硬さがありますが、履く程に足に馴染んでいくのが特徴です。あまりドレスっぽくはないですが、普段履くには調度良いと思います。

pigskin.jpg
裏革は国産の豚革です。
こちらは原皮も国産で、都内でタンニンなめしされた革。
豚革は通気性・吸湿性に優れ、摩擦にも強いので、靴の裏革に一般的に使用されています。
タンニンなめしの場合はコシと厚みがあるので、より丈夫です。

kataire.jpg
さて、革を広げたら型入れ。型紙を置いていきます。
・革は部位によって伸びる方向が異なるので確認すること
・傷や強度不足の部位は避けること
・肌理の違いのある場合は左右で揃えること
・革が無駄にならないよう、隙間をなくすこと
など、いくつかの点に気をつけて作業を進めていきます。
型紙を置いたら、銀ペンという銀色のインクが出るペンで輪郭や穴の位置を描き、貼り代(パーツを貼り合わせるための余白)を、銀ペンコンパスを使って付けたします。貼り代は込みで型紙を作る方もいます。

saidan01.jpg
荒断ちした(おおまかに切り出した)後、革包丁で本断ち。
切り口が斜めにならないよう、刃の入れ方や角度を調整しながら切っていきます。
銀ペンの外側を切ってしまうと銀ペンの太さ分だけ誤差が出てしまうので、銀ペンの内側を切るのですが、個人的に貼り代は広めにという意識が働いて、貼り代部分だけは銀ペンを残すのが癖になっています。

saidan02.jpg
全てのパーツの裁断が終わったところ。
今回はここまでにします。

posted by cacica at 20:56| 靴のできるまで 2014-16