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2015年08月26日

靴のできるまで 13(つり込み 前編)

昨年から連載を始めたシリーズ「靴のできるまで」。
このままのペースでは今年中に終わらない気もしてきましたが、工程の省略はせずにいきたいと思います。

さて、今回はつり込みという工程に入ります。
前回できあがったアッパーを木型に沿わせて靴の形に成形していく作業です。
つり込み中は色々なところに気を使っていて、つい写真を撮り忘れたりしているので、違う靴の画像も混ざっていますが、ご了承ください。

turikomi01.jpg
まずは、踵部分に入る芯を作ります。
芯用の3ミリの床革を切り出し、周辺部を漉いてから、キヤスリでなだらかに。
厚めの革を使うのは、しっかりと踵をホールドしつつ、履きこんでいった際には足に馴染むためです。

turikomi02.jpg
アッパー踵部分、芯が入るスペースにカウンターセメントを塗ってから、湿らせた芯を入れます。
カウンターセメントとは、芯を固めてアッパーと接着する接着剤。
芯を湿らせるのは、成形の際に柔軟性を出すためです。

turikomi03.jpg
踵芯を入れたら、タックス(短い釘)を5点打ち、前足部の位置決め。

turikomi04.jpg
バランスを見て大丈夫そうなら履き口を決めて踵の後端にも釘を打ちます。
木型から浮いている分は釣り込んでいくとなくなります。

turikomi05.jpg
机に置くとこんな感じ。
まだ全体的に浮いています。

turikomi06.jpg
裏返すとこんな感じ。
この時点で踏まずの釘は、打ったり打たなかったり。この時は打っているようです。
下に見えている道具がワニ。
ここからこのワニを使って、しっかりと革を引き、木型に沿わせていきます。

表革と裏革を一緒に引いていくのが主流かもしれませんが、私は別々に引いています。
まずは裏革から。

turikomi07.jpg

turikomi08.jpg
つま先と踵はカーブになっているので、ヒダを寄せるように。
この辺りは接着剤で固定しています。

turikomi09.jpg
サイドは裏表を別々に引きつつ、釘で固定。
踵部分は芯を寝かすよう癖付けしておきます。

このタイミングで全体的にしっかりと木型に沿うように、ポンポン(革を叩くための金づち)で叩きます。
特に、踵は芯が入っているので、芯を締めて、形をきれいに出すように念入りに叩いておきます。

posted by cacica at 21:30| 靴のできるまで 2014-16